消費者インタビュー01

今回は、顔が長く見えることに悩んでいる45歳の女性にお話を伺いました。
インタビューから見えた「行動を生むコンテンツ」に使える3つのポイントを共有します。

インタビュイー基本情報

45歳/女性/フリーランス
子ども:9歳
肌トラブル:大きなトラブルは少なめ(若い頃はニキビ)
スキンケア:基本はドラッグストア中心(プチプラで必要十分)ただし導入美容液は約5,000円でも継続(2〜3年)
生活習慣:運動ほぼ毎日/食事も整えている(サプリより食事派)
悩み:顔の面長化・頬の下垂(たるみ)、くすみ・シミ・シワは気になるが優先度は低め

ポイント①
価格よりも続けにくい設計が購入を止めている

今回のインタビューで象徴的だった、言葉があります。

「定期便は苦手。2回目以降が高いものは続けづらい。」
「なくなりかけたら、手軽に買えるものがいい。」

行動を止めているのは、通販化粧品に多い定期縛りや2回目以降の価格変更といった設計です。購入前に「定期」「縛り」「次から高くなる」という情報が目に入った瞬間、興味や期待があってもブレーキがかかる。離脱の原因は金額ではなく、続けることが前提になったときの不安です。

この層は、買い物を「続ける前提」で判断しています。途中で条件が変わること、解約の手間、縛られる感覚は、生活の流れを乱すノイズとして捉えられます。そのため、「定期ではありません」という一文だけでは不十分で、いつでもやめられること、先の支出が見通せること、購入の主導権が自分にあることを具体的に伝える必要があります。

「2回目から高い」設計に拒否感を示す層に対しては、価格訴求よりも購入の自由度と見通しの良さをどう設計・表現するかが、行動につながるかどうかの分かれ目です。

ポイント②
劇的な変化ではなく、続けることに納得できる感覚が欲しい

今回のインタビューから見えたのは、多くの消費者が「化粧品で劇的な変化が起きない」ことを、すでに理解しているという事実です。「効果がはっきり分かるから続けている」というより、「続けたいと思えるから続いている」という状態に近い。

実際に、こんな言葉がありました。

「この化粧品は、続けたいと思える。」
「田中みな実さんやMEGUMIさんが使っていると聞いて使い始めた。なんとなくいい気がする。」

消費者にとっての「体感」が、必ずしもビフォーアフターや数値で証明できる変化ではないということです。それでも月5,000円という金額を数年単位で支払い続けているのは、続けることに対する納得感があるからです。

本人は「すごく変わった」と自覚しているわけではありません。しかし、信頼できる人が使っているという安心感、負担にならない価格と使用感、肌の状態が大きく崩れないという感覚。こうした要素が積み重なり、「やめる理由がない状態」がつくられています。

この層にとっての体感とは、「何となくいい」「続けていて不安がない」「やめたら少し不安」という、日常に極めて近い感覚です。即効性や劇的変化を強調しすぎると、かえってハードルが上がる。一方で、この弱い体感を正しく言語化できれば、それは十分に行動を支える理由になります。

ポイント③
悩みが深いのに購入に至らない理由は「効果への不信」ではなく「諦め」

今回のインタビューでは、「たるみ」について強い違和感とショックが語られていました。

写真を見たときに「前と違う」と感じる。
昔はなかった頬の下垂や口元のもたつきを、鏡でも写真でも実感している。

一方で、こんな言葉も印象的でした。

「いくら評判の良い美容液を使っても、たるみ改善までは無理だと感じた。」
「ハリや透明感は出たけれど、リフトアップまではならなかった。」

実際に商品を使ったうえで、化粧品ではここまでが限界だという判断に至っている状態です。つまり、期待できるゴールが見えなくなっている。

この方にとって、たるみは確かに気になる悩みです。しかし同時に、「化粧品では根本的に解決しないのではないか」「美容医療には抵抗がある」という感覚も強く、結果としてどこにも着地できない状態になっています。

「これ以上期待しても仕方がない」という地点に立っている。そのため、新しい商品情報を見ても、興味は持てても行動には結びつきません。

この層に対して、誇張した効果表現や強いリフトアップ訴求は逆効果になります。必要なのは、「何ができて、何ができないのか」を正直に示し、期待値の置きどころを現実的なラインに引き直すことです。夢のある言葉よりも、納得できる言葉を求めています。

まとめ

今回のインタビューから見えてきたのは、どこで行動が止まっているのかを正確に捉えることの重要性です。

行動を止めている原因は「続けにくい設計」であり、劇的な変化がないことではなく「続ける納得が持てるかどうか」であり、そして悩みが浅いからではなく「これ以上は期待できないという諦め」でした。

つまり、行動に近い消費者ほど、派手な言葉や強い表現よりも、自分の生活や感覚に照らして納得できる設計・表現・ゴール設定を求めているようです。

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